2021年3月3日
女性が恋人と出会うためのアプリを手掛ける米新興企業バンブルのホイットニー・ウォルフ・ハード最高経営責任者 (CEO) が脚光を浴びている。
2月に米株式市場への上場を実現。
女性起業家として最年少の31歳で、保有資産が10億ドル (約1,060億円) を超す「ビリオネア」と呼ばれる大富豪に仲間入りした。
バンブルは2014年に創業した。
恋人や仕事仲間を探す際に最初に女性からアプローチし、相手から返信があれば関係が進展するシステムが売りだ。
政府や企業で女性は活躍が進んでいるのに、なぜ恋愛ではデートの誘いを待つケースが多いのかとの問題意識がきっかけになった。
経営陣11人のうちハードCEOら8人が女性だ。
性的な画像を検知すると自動でぼかす機能を導入するなど、利用者保護も進めた。
アプリ利用者は2020年9月時点で米国や英国など世界で月1,230万人。
新型コロナウイルス流行による「巣ごもり」で需要が高まる中、引き続き健全性の強化が成長への鍵を握る。
ブルームバーグ通信によると、この1年で約600社が米市場への新規株式公開 (IPO) を果たしたが、女性が起業したのはバンブルを含め、ごくわずかだ。
ハード氏は取材に「女性主導の経営が一般的になることを願うし、ほかの企業も優先課題とすべきだ」と述べた。
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(2021年3月16日号掲載)