2021年6月26日
マイクロソフト (MS) が6月24日に発表したパソコン用新基本ソフト (OS) 「ウィンドウズ11」は、ライバルの巨大ITとの連携を強化したのが特徴だ。
アマゾン・コムなどと組み、スマートフォン向けアプリをパソコンで使えるようにし利便性をアピール。
日々の生活に深く根差したスマホとパソコンの垣根を低くして時代に対応させた。
「ウィンドウズの歴史の大きな節目で、新時代の幕開けだ」
「11」を披露した24日のイベントで、MSのサティア・ナデラ最高経営責任者 (CEO) はこう強調した。
現行の「10」から6年ぶりの刷新で、「チャット」やテレビ会議のアプリ「チームズ」を直接立ち上げることができるようにするなど操作性の向上を訴えた。
MSがウィンドウズを世に出したのは1985年。
パソコンの使い勝手を飛躍的に高めて、一般化に貢献した。数年おきにバージョンアップを繰り返して、今もパソコン向けのOSでは世界シェアの約8割を握るとされる。
しかし、現在最も身近なIT機器はスマホに変わった。
MSもかつてはスマホ用のOSに参入したが、グーグルの「アンドロイド」、アップルの「iOS」にはね返され撤退。
自前のスマホOSを持たないMSは今回の「11」で競争相手の機能を取り込み、パソコンとスマホの融合を図った。
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(2021年7月16号掲載)