2021年8月14日
米食品医薬品局 (FDA) は8月12日、免疫力が低下している特定の人に対して新型コロナウイルスワクチンの3回目の接種を許可すると発表した。
臓器移植を受けた人やがん治療患者などが対象。
2回の接種後も十分な効果が得られておらず、感染力が強いデルタ株の流行を背景に「免疫が下がった人は重症リスクにさらされている」と説明した。
今回の措置の対象となるのは米成人の3%未満と推定され、免疫に問題のない人には適用されない。
ただ、疾病対策センター (CDC) によると、米国では1日当たりの新規感染者数が10万人を超える日が増えており、多くの人に将来的に3回目の接種が必要になるとの見方が出ている。
FDAが許可したのはファイザーとモデルナのワクチン。
米メディアによると、臓器移植を受けた人は、新たな臓器を拒絶しないよう免疫を抑える薬を飲まなくてはならないことから2回の接種でも抗体ができにくいが、3回目の接種で効果が得られるとの研究報告がある。
フランスでは免疫力が低下した人への追加接種を始めており、ドイツなどもこれに続いているという。
(2021年9月1日号掲載)