2023年9月13日
米疾病対策センター (CDC) の諮問委員会は9月12日、秋から冬の新型コロナウイルス流行に備え、より最近の変異ウイルスに対応した改良ワクチンを、使用が認められている生後6か月以上の全員に推奨すべきとの意見をまとめた。
CDCの決定を経て接種が順次始まる。
会合では情報集約を担当した作業班が、人口当たりの入院者は75歳以上の次に乳児が多く、7月からの増加傾向は今後も続く見通しだと指摘。
過去の接種や感染による免疫が弱まる中、年代を問わず推奨すれば、高齢者に絞るより入院や死亡を抑制できるとした。
若い世代に肥満など高リスクの人が多いことも一律推奨の理由に挙げた。
8月の調査では、18歳以上のうち65%が、程度の差はあれ依然として感染を心配していた。
改良ワクチン接種には43%が前向きで、後ろ向きな回答の39%を上回った。
食品医薬品局 (FDA) は今年6月、秋からの新型コロナウイルス予防接種に備え、オミクロン株派生型「XBB 1.5」に対応するワクチンを開発するようメーカーに勧告していた。
それから約3か月後の9月12日、FDAがファイザーとモデルナのXBB.1.5に対応した製品の使用を認めたことから、CDCが接種を勧める対象の検討に入った。
改良ワクチンは、現在流行している別の主な派生型にも効果が見込めるとしている。
(2023年10月1日号掲載)