2021年6月17日
東京五輪をめぐり、米国向け放送権を持つ「NBCユニバーサル」のジェフ・シェル最高経営責任者 (CEO) は6月15日までに、同社にとって「最も利益の高い五輪になる可能性がある」との見方を示した。
新型コロナウイルスの影響が懸念されているが「開会式が始まれば、誰もがすべてを忘れて楽しむだろう」とも述べた。
米メディアが伝えた。
シェル氏は14日、大手金融機関が主催した会議で、過去の五輪もさまざまな問題を抱えていたと指摘した上で「五輪が開催されることに自信を持っている」と強調した。
東京五輪でNBCユニバーサルは、テレビやネットを通じ、延べ約7,000時間の放送を予定。
シェル氏は、視聴率は米国選手の活躍次第だとしつつも「五輪に勝る番組はない。17日間、毎晩 (関心を) 独占できるから」と述べた。
NBCユニバーサルは2011年に2014年冬季五輪から2020年東京五輪までの放送権を獲得。
さらに、2014年には2022年冬季五輪から2032年夏季五輪までの放送権を得た。
総計で120億ドル (1兆3,000億円) を上回る放送権料を国際オリンピック委員会 (IOC) に支払うとされる。
東京五輪・パラリンピックでは新型コロナウイルス感染拡大リスクが指摘され、共同通信社が5月に実施した全国電話世論調査では、中止を求める人の割合が59.7%に達している。
(2021年7月1号掲載)