Thursday, 28 March 2024

米国、ワクチン接種伸び悩み 根強い不信、遠い集団免疫

2021年5月3日

米国で新型コロナウイルスワクチンの接種率が、人口の5割を前に伸び悩み始めた。

4月19日から接種対象が16歳以上に拡大したが、予約申し込みが殺到した時期は終わり、一部地域ではワクチンがだぶつき気味。

接種への根強い不信感が足かせとなり、集団免疫の獲得に必要な人口の7割以上の接種達成は遠い。
 

疾病対策センター (CDC) によると、全米で少なくとも1回の接種を受けた人は5月1日時点で人口の約44%に当たる約1億4,00万人に達した。

だが、1日当たりの接種回数 (7日間平均) は4月11日時点の約325万回をピークに右肩下がりで、4月26日時点では約244万回まで減少した。
 

接種は昨年12月中旬、全米で一斉に始まったが、接種率は、最多のコネティカット州が最少のアラバマ州の約1.7倍。

共和党支持者が多い南部州でワクチン接種率が低い傾向だ。
 

米メディアによると、ワクチンが余り始めた南部ルイジアナ州は政府に割り当てを全量要求するのをやめ、中西部のカンザス州やアイオワ州の多くの郡は州からの供給量を絞り始めた。

南部のフロリダ州やテキサス州などでは需要急減を理由に、大規模接種会場を閉鎖する動きが相次いでいる。