Q アメリカの出入国カード (I-94) がなくなると聞きましたが、どうなるのでしょうか?
A これまで、グリーンカード保持者や米国市民を除く旅行者は、渡米の際、アメリカ入国前に機内でI-94カードと呼ばれる出入国記録カードをもらい、入国審査の際に提出しました。
審査後、このカードに入国日のスタンプが押され、滞在資格、滞在期限などが書き込まれて、パスポートにホチキスで留められていました。
ビザ免除旅行者などの場合、このカードは出国の際、航空会社でのチェックイン時に回収されますが、アメリカ滞在中は、この1枚のカードが法的滞在の証拠でもあり、滞在の延長や変更などの手続きの際、必須書類となっていました。
それが、4月30日から、空路と水路での旅行者については、I-94カードが電子化されることになったのです。
Q メキシコ国境ではどうなりますか?
A 今回の電子化は飛行機および船舶での旅行者に限られているため、陸続きの国境からの入国者については、これまでどおり紙のI-94カードが発行されます。
Q 電子化により、例えば飛行機での渡米時に、具体的にはどうすればよいのですか?
A 何も必要ありません。
I-94用紙を記入する手続きはなくなります。
入国記録はパスポート読み取りにより記録されます。
また、旅行者のパスポートには、入国記録のスタンプ (入国日、滞在資格、滞在期限) が押され、当分の間、電子化に関する説明のチラシが入国審査時に渡されることになっています。
Q I-94情報をダウンロードできるそうですが。
A はい。入国後、税関国境保護局の公式サイト(cbp.gov/I94)のページにアクセスし、氏名、生年月日、パスポート番号、バスポート発行国、入国日、入国資格を記入すれば、出入国記録が表示されます。
これをプリントして、移民局への書類提出時などに従来のI-94カード同様に使うことができます。
Q 電子化は全米一斉に行われるのですか?
A 正確には、4月30日に5か所 (シャーロット、オーランド、ラスベガス、シカゴ、マイアミ) の国際空港にて導入されます。
その後1か月かけて他の空港、船舶の入港地でも導入され、5月7日にはサンフランシスコ、5月14日にはロサンゼルスとサンディエゴの空港および入港地で電子化が始まり、5月21日には他の残りの空港や入港地で完全導入となります。
Q I-94が電子化されると、出国の証拠はどうなりますか?
A 入国審査および出国時の航空会社でのチェックインではパスポートが読み取られています。
アメリカでは出国審査はありませんが、航空会社が乗客名簿を国境保護局に提出しますので、各自の出国データが当局の記録に残ります。
Q I-94カードのデータが政府側の手違いで正しく記録されておらず、ダウンロードできない場合はどうすればよいでしょうか。
A 移民局での申請に際して、I-94のコピーが必要でありながらプリントできない場合、パスポートの個人情報のページ、ビザスタンプ、および入国スタンプのコピーでも代用できることになっています。
Q 今後の注意点は?
A まず入国時に、入国スタンプの押し忘れがないか、記載事項に誤りがないか、必ず確認してください。
何か不具合があった場合、その場で申し出たほうがトラブルを未然に防げる可能性があります。また、万が一のときのために、出入国の二次的証拠となる、搭乗券の半券も保管しておいたほうがいいかもしれません。
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