キャピタルゲイン税 (2012.1.16)

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保科 みゆき  Miyuki Hoshina Flavell

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1988年9月より現在まで23年間、「不動産Q&A」を連載
カリフォルニアに住む日本人の方々の生活に役立つ情報を、不動産コラムでご紹介しています。不動産売買だけでなく、賃貸に関する大家、テナント側からのご質問や、家の修理に関してのご質問など、皆様のサポートを提供しています。

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キャピタルゲイン税

 

Q. リタイヤしている夫婦です。

人に貸している家は Probate Court (遺言執行裁判)を避けるために、Joint Tenancy (合有不動産権) という所有形態を選んでいます。

私たちのどちらかが死亡した場合、この不動産の所有形態によってキャピタルゲイン課税額がかなり違ってくると聞きました。

事前対策を講じておきたいと思いますので、ぜひご説明をお願いします。
 

 

 

A. ご夫婦の共同名義で不動産を所有する場合は、今までJoint Tenancy (合有不動産権) 、またはCommunity Property (夫婦共有財産) のどちらかが使われるのが一般的でした。

ご夫婦のどちらかが死亡した際の遺言執行裁判のプロセスを避けるために、Joint Tenancyを選ばれる方が多いのですが、税金面での違いを考慮するとCommunity Propertyが圧倒的に有利です。
 

ご夫婦で不動産を所有するケースを分かりやすいように例を挙げて説明させていただきます。

税額の計算には、共同名義の1人の死亡時の不動産価格が基準となります。

表1の例を使って、それぞれの所有形態による税額の比較を行います。ご覧ください。

 

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Joint Tenancy

死亡された方の所有権が自動的に残りの共同名義者に残されるというSurvivorship (残存者取得権)条項があり、Probate Court (遺言執行裁判)を避けることができます。(表2参照)

 

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Community Property

夫婦共有財産の定義として、夫の死亡時の不動産査定額の100%が妻に移行します。

ただし、Living Trust (生前信託) がない場合、Probate Court (遺言執行裁判) のプロセスが必要となります。(表3参照)
 

  • 費用:査定額の約5%

     
  • 期間:1年間~2年間(あくまで一般の場合です。各ケースによっては何年もかかる場合があります)この期間中は売却による利益を受けることができません。(表3参照)

 

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Community Property with Right of Survivorship  

2001年7月1日に制定されたCommunity Property with Right of Survivorshipは、残されたご家族が煩雑な裁判所のプロセスやキャピタルゲイン税の負担から救われるように設定されました。

ご夫婦で共有している不動産権利に、Joint TenancyのProbate Courtを不必要とする点と、Community Propertyの税法上に有利な点を2つ合わせたベストチョイスの権利所有方法となりました。(表4参照)

 

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(このコラムではカリフォルニア州不動産の一般的情報を皆様にお伝えしています。各ケースのアドバイスは必ず専門機関にご相談下さい)

(2012年1月16日号掲載)

 

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