不動産購入のタイミング (2012.11.16)

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 1988年9月より現在まで23年間、「不動産Q&A」を連載
カリフォルニアに住む日本人の方々の生活に役立つ情報を、不動産コラムでご紹介しています。不動産売買だけでなく、賃貸に関する大家、テナント側からのご質問や、家の修理に関してのご質問など、皆様のサポートを提供しています。

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不動産購入のタイミング

 

Q. いつまでも貸家に住んでいるより、ゆくゆくは自分の家を手に入れたいと思うのですが、今ひとつ思い切りがつきません。

ネットで調べてみると、意外にもマーケットが活発なのに驚いています。

今、購入するには良い時期なのでしょうか?
 

 

A. 不動産購入のタイミングにはいろいろな要素が含まれていますが、まずあなたの月々の支払額を決める重要な融資レートについて考えてみてください。
 

・金利レート:過去の記録によると、大統領選挙のある年は、金利はできる限り抑えられています。現在、3.25%という記録的な低金利が不動産マーケットを限りなく後押ししています。レンタルマーケットが上昇したのも一因ですが、あっという間に数多くのバイヤーが購入を始めました。その反面、私たちの生活基盤となるグローサリーアイテムのインフレーションは既に起きているという統計も出ており、金利レートの上昇が来年から始まると噂されているため、今購入が急がれている一番の理由です(レートが上がると、同じ購入価格でも月々の支払い額が上昇します)。
 

 

・マーケット状況:季節的な価格調整について先月のコラムで書きましたが、今年の夏のアジャストメントは一旦は下降したかに見えたものの、すぐに元の上昇ラインへと戻っています。不動産マーケット低迷の間に毎年必ず起きていたこの季節的調整が、今年はほとんど見られませんでした。このサインをどう受け止めるのか、考えてみてください。
 

 

 

Q. この10年間、ローンが支払えなくて、家を銀行差し押さえやショートセールで失った人たちが大勢いたのを覚えています。

それを考えると、やはり怖くなってしまいますが…?
 

 

A. アクションには常にリスクがあります。

そのリスクをどこまで少なくできるかは、あなた自身の判断です。

まず、購入とレンタルの比較を真剣に考えてください。 
 

いろいろな費用を考えると、借りている方が簡単な方法に見えるかも知れません。

買う方が得か、このまま借りているべきかを考える時、一番分かりやすいのは、スプレッドシートで30年間をシミュレーションすることです。

現在のレント額と毎年の平均値上がり率を入力してみてください。

世界中でインフレは常に起きています。

日本ではデフレが長い間続いていますが、アメリカのデフレとインフレの記録を見ていただくとお分かりになると思いますが、圧倒的にインフレ現象が長く、そして多く起きています。
 

 

・ 固定利率=Fixed Rateローンで毎月の支払額を30年間ロックする
 

今こそ、歴史上最も低い低い金利レートが取れるチャンスです。

せっかくの低金利のマーケットを上手に利用するために、30年間固定イコール月々の支払額がまったく変わらないという事実にもっと注目しましょう。

例えば、レンタルをしている方は、レント額は少しずつ上昇していくものと理解していらっしゃいます。
 

他にも、インフレーションはどこでも見受けられます。

野菜、卵、肉、洋服など、生活物資は何もかも30年前よりも高くなっています。

私たちは、物の価値は少しずつ値上がりするものであり、いつまでも同じではあり得ないと、頭のどこかで理解していると思います。

このインフレーションに対抗できる唯一の方法は、家を購入して、将来30年の固定ローンの支払いを確実にすることだと思います。
 

 

・ リファイナンスなどで、ローン額を増やさない
 

リファイナンスの筆頭目的は、クレジットカードのバランス、家のリモデル、車の買い替えです。家の価値が上がると、せっかくの財産=Equityを使わないのがもったいないという勧誘の言葉に惑わされてしまい、ついローン額を増やしてしまいます。

リファイナンスをすると、支払い期間が元の30年間に戻ってしまうのも事実です。利率が固定で月々の支払額は同じでも、元金と利子へ支払う割合はかなり違っています。

例えば、購入した年の支払いの90%以上が利子への支払い分ですが、15年後には50%となり、少しずつ元金への支払い分が増えていくシステムとなっています。

逆に言えば、もしあなたが数年毎にリファイナンスをしているシナリオでは、借りた金額は増えるかもしれませんが、減ることはないという結果になります。
 

 

 

Q. 仕事の関係で、引越しを余儀なくされる可能性もあります。その場合の対処は?
 

 

A. 引越しする場合は、人に貸す、または売却というように、マーケット状況に応じて、フレキシブルに対処してください。

レンタルに出した場合、レント収入でローンやその他の支払いが可能かどうかの接点までは購入から5年後くらいです。

これ以降は怖いことはありません。

ところが、ギリギリまで融資を受けてしまうと、月々の返済額が高すぎてレンタルの収入では赤字が大きくなりすぎてしまい、不動産を手放す以外のオプションが無くなってしまうからです。
 

30年間住居を安定できるチャンスが今2012年に起きているという事実。このチャンスをつかまないのは、もったいないと思いませんか?
 

現在、不動産投資を行いたいと思われる方は非常に多くいらっしゃいます。

ところが、現実に実行できる人の割合はかなり低くなっています。 

第1の理由は、融資を受ける条件が非常に厳しくなっているからです。

月々の固定収入がある方は大丈夫ですが、個人経営などのビジネスオーナーにはとても厳しい審査が必要となり、ありとあらゆる書類の提出を求められます。

 
尚、弊社のレンタルホットラインでは、賃貸に関するご質問をお待ちしております。
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(このコラムではカリフォルニア州不動産の一般的情報を皆様にお伝えしています。各ケースのアドバイスは必ず専門機関にご相談下さい)

(2012年11月16日号掲載)

 

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