テナントの保証金 どれくらいチャージできる? (2013.5.16)

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 1988年9月より現在まで23年間、「不動産Q&A」を連載
カリフォルニアに住む日本人の方々の生活に役立つ情報を、不動産コラムでご紹介しています。不動産売買だけでなく、賃貸に関する大家、テナント側からのご質問や、家の修理に関してのご質問など、皆様のサポートを提供しています。

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テナントの保証金
どれくらいチャージできる?

 

Q テナントが引越した後、保証金からどのようなチャージを請求できるのでしょうか?
 

 

A 一般に許可されているのはクリーニング費用です。

キッチンやバスルーム、窓などの General Cleaning と、カーペットクリーニングの2つです。
 

 

 

Q カーペットは今回、新しいものと交換する予定です。

5年前に新しいカーペットと交換したのですが、玄関口や階段のところがすでに擦り減っています。

通常より擦り切れが早いと思うので、いくらかはテナントにチャージしたいと考えているのですが …。
 

 

A 通常のカーペットは10年もしくはそれ以上持つと思いますが、法廷で裁判官が計算するときのレンタル物件のカーペット寿命は5〜7年が平均のようです。

テナントに請求できるカーペットの価値は、年毎に下がり、ゼロになるのが5〜7年間と理解してください。
 

 

 

Q 思ったよりも短い期間で価値が無くなってしまうとは驚きです。ペイントにも寿命があるのでしょうか?
 

 

A ペイントはもうすこし短く、3年間以降はゼロとなってしまいます。

ただし、あくまで基本のペイント費用が対象とされていますので、壁の損害などがある場合は対象外となり、テナントにチャージすることができます。

壁の損害の例としては、テレビや絵画などの設置による大きめのボルトの穴、子供の落書き、キャンドルなどからの煤 (すす) などはテナントの責任範囲となります。
 

 

 

Q クリーニングについてはどうなのでしょうか?

通常の使用による汚れとなってしまうのでしょうか?
 

 

A いいえ、家のクリーニング状態は「入居時と同じ状態に戻す」 が基本です。

クリーニングされた窓やキッチン、バスルームである場合は、元の状態に戻すことがテナントの責任です。

「Normal Wear and Tear」の意義は、あくまで通常の使用による擦り切れであり、汚れはその範囲ではありません。
 

 

 

Q そうなると入居時の状態の記録が大事になるのでしょうか?

写真は撮ってあるのですが …。
 

 

A 写真を保管しておくのはとても重要です。

また、テナントと一緒に入居時のチェックリストを作成して、クリーニングの状態を確認しておくことも、ぜひお勧めしたいアイデアです。
 

 

 

Q ペットの臭いがカーペットに付いているのですが、これはどうなるのでしょうか?
 

 

A テナントがペットを飼っていなければ 「起きなかった臭い」 という範囲になります。

テナントの責任範囲です。

ペットによる擦り切れやダメージなどの修理費用は、もちろんテナントの責任範囲です。
 

 

 

Q 庭について質問があります。

リース契約の際に、テナントが責任を持って庭をメンテすると記載しておいたのですが、雑草が伸びていて、あまりきちんと手を入れていなかったと思いますが?
 

 

A リース契約書に記載されているのであればテナントの責任範囲となります。

証拠となる写真、またはチェックリストで記録が残っているとベストですが、元の状態に戻す費用をチャージできると思います。
 

 

 

Q 庭仕事は好きなので私自身でやろうと思うのですが、その場合はどのように計算すればよいのでしょうか?
 

 

A 過去の記録によると、オーナー自身による作業の場合、その仕事にライセンスを持つプロでない限り、残念ながら Minimum Wage の時給しか認められない可能性があります。

 

今回の記事は、下記のガイドブックの内容に基づいて記載しました。


「State of California Department of Consumer Affairs California Tenants 」


このガイドブックは、居住用住宅のテナントとオーナーの義務責任の手引きとしてウエブサイト (www.dca.ca.gov) からダウンロードできます。 
 

テナントの居住期間やカーペットなどの使用年数により、チャージできるパーセンテージが詳しく説明されています。

ただし、この内容は法律で定められているわけではなく、あくまでガイドラインとして紹介されていることにご注意ください。

 
尚、弊社のレンタルホットラインでは、賃貸に関するご質問をお待ちしております。
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(このコラムではカリフォルニア州不動産の一般的情報を皆様にお伝えしています。各ケースのアドバイスは必ず専門機関にご相談下さい)

(2013年5月16日号掲載)

 

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