売却? それとも リファイナンスで人に貸す? (2013.3.16)

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 1988年9月より現在まで23年間、「不動産Q&A」を連載
カリフォルニアに住む日本人の方々の生活に役立つ情報を、不動産コラムでご紹介しています。不動産売買だけでなく、賃貸に関する大家、テナント側からのご質問や、家の修理に関してのご質問など、皆様のサポートを提供しています。

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売却? それともリファイナンスで人に貸す?

 

Q この春、日本に帰国が決まり、我が家をどうするかを決めなくてはいけません。

しばらく人に貸しておこうか、それならリファイナンスもしておきたいし、それともいっそのこと、すっきり売ってしまおうか、いろいろと考えています。

決心する前に知っておくべきことがあれば、それを基点に比較して決めたいと思っています。

アバウトな質問ですみませんが、アドバイスをお願いできますか?
 

 

A 帰国前に持ち家をどうするか、皆さんいろいろと迷われると思います。

オプションは「売却」 と「人に貸す」のどちらかですが、リファイナンスの件も含めたこの3つについて、知っておいてほしいそれぞれの重要ポイントについてご説明させていただきます。

重要ポイントを押さえるには「順番」 が大事です。
 

 

 

リファイナンスが先?
 

オーナーが住んでいる時にリファイナンスを行えば、ベストの金利レートが取れる状況にあります。

人に貸してから行うと Investment Property カテゴリーになり、居住用住宅より金利レートが約0.5%から0.75%高くなる傾向にあり、その審査もかなり厳しくなることにご注意ください。 
 

外国で暮らすオーナーの場合も、審査条件が非常に悪くなる可能性が高いことを前もって知っておいてください。

数年以内に売却する予定であれば、リファイナンスは必要でない可能性も高くなります。
 

通常ゼロコストと言われるリファイナンスは、その費用がローン額に足される形式を取るだけで、決して無料ではありません。
 

リファイナンスによりセーブできる月額の費用の合計と、リファイナンスの経費の合計をしっかりと比較し、何年掛かれば月々の支払額の違いでリファイナンスの経費費用の元が取れるのか —— を計算されてから決心していただければベストです。

 

 

2年以上人に貸すとキャピタルゲイン税の免除を失う?

もう少し値上がりしてから売却したい、もしかしたら帰米する可能性もあるので、すぐに売却したくない —— 。

こういった理由から、しばらく人に貸しておきたいと考える場合は、前もってキャピタルゲイン税についてチェックしておきましょう。
 

現在の税法では、オーナーの居住期間が売却前の過去5年間中2年間あれば、キャピタルゲイン税が掛からないと定められています。

この2年間は継続している必要はなく、1年間人に貸して、また戻って合計2年間という計算も認められています。

この「5年間計算」によると、売却前に最高3年間人に貸すことができます。
 

ただし、5年間の最終日はエスクロークローズ = 正式契約完了日と定められているため、売りに出してからのマーケティング期間、その後のエスクロー期間にもしもの契約キャンセルの可能性も考慮して、必要十分な期間的余裕をみることをお勧めします。
 

 

 

売却
 

2005年からの長い不況を脱出したばかりの不動産マーケット。

これからの値上がりも期待したいところですが、マーケットはこのまま順調に回復するのでしょうか?

今すぐ売ってしまうべきか、それとももう少し値上がりを期待したほうがよいか、迷われると思います。

 

 

売却をトライするとリファイナンスができなくなる?

まず売却をトライして、希望価格で売れない場合は、リファイナンスしようと考えられる方もいらっしゃると思います。

ところが、不動産会社とリスティング契約を行なうと、不動産協会のMLS (Multiple Listing Service=住宅物件登録/紹介システム) に売却物件としてリストされます。
 

例え1日でもリスティングに載った後は、契約をキャンセルしても記録が残ってしまうため、リスティングをキャンセルしてから最低6か月間待たなければリファイナンス条件を満たすことができなくなります。
 

リスティング契約により、リファイナンスが不可能となることについては、もっと前もって公表されているべきだと思いますが、現実の問題として、これについて何も改善されていないのが実情です。
 

これは、ほとんどの銀行のリファイナンス条件となっていますので、ご注意ください。
 

もし、あなたが長期での投資を考える場合は、過去の記録に注目しましょう。

約10年ごとのアメリカの不動産サイクルを十分に考慮して、将来の計画に役立ててください。

 
尚、弊社のレンタルホットラインでは、賃貸に関するご質問をお待ちしております。
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(このコラムではカリフォルニア州不動産の一般的情報を皆様にお伝えしています。各ケースのアドバイスは必ず専門機関にご相談下さい)

(2013年3月16日号掲載)

 

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