保科 みゆき Miyuki Hoshina Flavell 不動産エージェント Remax Associates 858-335-3376 直通
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1988年9月より現在まで23年間、「不動産Q&A」を連載
カリフォルニアに住む日本人の方々の生活に役立つ情報を、不動産コラムでご紹介しています。不動産売買だけでなく、賃貸に関する大家、テナント側からのご質問や、家の修理に関してのご質問など、皆様のサポートを提供しています。
大家の疑問 |
Q オーナーである私がテナントに貸している家の中を時々チェックするのは、法律上問題がありますか?
A リース契約を行った後はテナントに居住の権利があり、家の中をチェックするには修理、売却、リファイナンスのための不動産鑑定などといった法律上認められた理由が必要です。
日時 (通常のビジネス時間帯 = 月~金曜日:9:00~5:00) と理由を24時間前までに書式でテナントへ渡す、あるいはドアに貼り付け、テナントとのアポイントメントを確認されることをお勧めします。
Q 引っ越すテナントが、ガレージセールを行って家具などを処分したいと言っています。
家の中に他人が入り込むのが何となく嫌なのですが、許可しなくてはいけませんか?
A たとえ借家であっても、レントを払っているテナントは家の使用権限を有していますので、断ることはできません。
Q 以前に追い出したテナントに未払いのレントを請求することはできますか?
A Small Claims Court (小額裁判所) で判決を受けてから10年の間に必要手続きを行えば、さらに10年間、判決額を請求することが可能です。
その請求方法ですが、個人のオーナーが昔のテナントに直接請求することは難しい点が多く、Collection Agency (借金取立て業者) と呼ばれる代行業者に依頼されることをお勧めします。
昔のテナントが借金を払う意思がないと判断された場合は、必要手続きを行って、給料もしくは銀行口座から直接支払いを請求することも可能です。
この代行業者のサービスは前払いではなく成功報酬制が多く、テナントからお金を受け取れない場合は無料となります。
念のため、依頼前に必ず確認をしてください。
Q 入居したばかりのテナントから、アブラムシが大量に発生しているのでペストコントロール (害虫駆除) をリクエストされました。
入居前に Home Depot で購入したスプレーを使って駆除を行っており、スプレーを購入したレシートも持っています。
どのように対応したらよいでしょうか?
A カリフォルニア州の法律では大家に害虫駆除の義務を課しているため、行われたスプレー駆除が有効でない場合、専門業者に依頼することが必要となります。
Q 害虫駆除をリクエストしているテナントのユニットは、汚れたキッチンや、空けたままのシリアルボックスなどがあり、害虫を呼び込んでいるようにしか見えません。あまり清潔とは言えない彼らのライフスタイルが問題だと思うのですが。
A ご指摘のように、害虫問題がテナントの暮らし方に起因するというケースは多くあると思いますが、法律上、大家として賃貸物件の害虫駆除を行う義務があります。
お勧めとしては、駆除を行う専門業者からのインフォメーションを利用して、テナントに駆除前に必要な準備について説明することです。
例えば、すべての食べ物をビニール袋などに入れる、もしくは冷蔵庫内にキープするなどして、キッチンやバスルームのキャビネット内などスプレーを行うエリアをすべて空ける必要があります。
また、気になる方はスプレー後にベッドの布団やリネンを洗濯するなど、かなりの時間を費やすため、テナントに駆除をリクエストされた場合は、これらの準備が必要であることを説明しましょう。
Q テナントに Renter's insurance (テナント保険) の加入を要求できますか?
可能なら契約書に条件として記載したいのですが。
A 大事な家を貸す相手に、万が一の事故に備えて保険加入をお願いすることは良いアイデアです。
新しいテナントとの契約、または更新の際にリース契約書の条件として記載されると良いでしょう。
なお、月々の契約のテナントの場合は、Change of Terms of Tenancy フォームを使って変更および加入条件を記載してください。
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尚、弊社のレンタルホットラインでは、賃貸に関するご質問をお待ちしております。 ご質問、ご連絡はこちらまで (このコラムではカリフォルニア州不動産の一般的情報を皆様にお伝えしています。各ケースのアドバイスは必ず専門機関にご相談下さい) |
(2015年3月16日号掲載) |