保科 みゆき Miyuki Hoshina Flavell 不動産エージェント Remax Associates 858-335-3376 直通
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1988年9月より現在まで23年間、「不動産Q&A」を連載
カリフォルニアに住む日本人の方々の生活に役立つ情報を、不動産コラムでご紹介しています。不動産売買だけでなく、賃貸に関する大家、テナント側からのご質問や、家の修理に関してのご質問など、皆様のサポートを提供しています。
良い不動産投資は? |
Q 2015年はサンディエゴで投資物件を探したいと思っています。 フリップ希望ですので、できれば安い物件を探したいのですが、サンディエゴでモバイルホームを見つけました。 私の住んでいるエリアには、このモバイル住宅がないので、まったくの初心者です。 モバイル住宅はよい投資になるでしょうか?
A 投資目的でモバイル住宅 (Manufactured Home、Modular Home と呼ばれている住宅) を購入するのは、高リスクがあることに注意してください。 その主な理由は2つあります。
① 不動産協会の物件タイプの区分け 以前は、モバイル住宅が一戸建てのタイプとして扱われていたため、多くのバイヤーが考慮する方向にありました。 ところが数年前に、MLS (Multiple Listing Service)、不動産協会のサーチリストの物件タイプが詳しく区分けされ、モバイル住宅は一戸建てとは別のタイプとなりました。 このため、ほとんどのバイヤーがコンドミニアム、タウンハウス、ツインハウス、ハウスなどの物件タイプでサーチする結果、モバイル住宅購入を考慮するバイヤーが減っているようです。 この影響がここ数年のモバイル住宅の価値の減少に繋がっていると思われます。
② 融資条件 現在の融資条件は、長期の不況から脱出したとはいえ、未だに厳しい審査が続いています。 残念ながら、モバイル住宅購入には、現金、もしくは頭金を多く持つバイヤーでないと融資を受けることが非常に難しいのが現状です。
Q なるべく安全な投資用不動産を購入したいのですが?
A リスクの少ない不動産投資としては、購入と売却の際の経費なども考慮しますと、長期投資をお勧めします。 短期フリップ投資の場合は常に高リスクがあり、投資のタイミングとその投資物件の選択が非常に重要です。 より安全な投資をお考えであれば、First Time Buyerが好む地域、物件タイプ、Fixer、これらの条件で探される方向をお勧めしたいと思います。
・ 理由1:バイヤーの存在 First Time Buyerが好む傾向にあるエリアの物件は、大学卒業、就職、結婚などの転機で初めての不動産購入をするバイヤーが存在するという安全性があります。
・ 理由2:足りないキャッシュ 多くのFirst Time Buyerは、修理の必要がないアップグレードされた物件を好む傾向にあります。不動産購入の際の手持ちの現金にリミットがあるため、購入後のリモデルに必要な現金を持っていないことから、そのまま入居できるコンディションの物件を選択します。
・ 理由3:見た目の重要さ 現在は多くのバイヤーがオンラインで不動産をショッピングするため、写真写りが良い物件をセレクトする傾向にあります。例えば、キッチンカウンターがタイルであるということだけで、見学を希望しないバイヤーが驚くほど多いのが現状です。
・ 理由4:リモデルへの不安 リモデルの経験、工事会社の選択、費用の確認など、多くの不安材料が敬遠される原因となります。
・ 理由5:融資会社の審査 バイヤーの購入する不動産を担保として融資を出すローン会社も、修理の必要な物件はリスクが高くなるという理由で不動産査定のプロセスで厳しく審査されます。バイヤーが購入後に修理およびアップグレードを行いたいと希望しても、Fixer=修理の必要な物件の購入は、頭金の多い融資でないと審査で承認されないリスクがあります。これらの理由により、現在多くの投資家が、修理の必要な物件を購入、リモデル、売却という短期投資を行っています。
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(2015年1月16日号掲載) |