英語力試験 (英検・TOEFL)(2012.8.16)

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sakurai.jpg櫻井 真理

育英セミナー・サンディエゴ校室長

日本の某高校にて国語教諭として勤務。その後、育英セミナーの教育活動に賛同して転職。現在はサンディエゴ校室長として海外子女教育に力を注ぐ。

 




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英語力試験(英検・TOEFL)
 

Q. 英検はいつごろ、何級ぐらいを受験すればいいのでしょうか?
 

 

A. 英検は、6月試験 (5月申込締切)、10月試験 (9月申込締切)、1月試験 (12月申込締切) の年3回しか受験機会がありませんので、急な帰国が決まってから受験しようにも、間に合わないケースが見られます。

帰国日程が決まっていない場合でも、英検を受験しておくことは、いざというときのために大切でしょう。

特に日本の小学校、中学校、高校に帰る生徒にとっては英検を持っていると有利になる場合が多いですし、将来のためにも役に立つものですので、英検に挑戦してみるといいでしょう。

受験級は滞米年数や個々の生徒の英語力にもよりますが、帰国子女としての英語力を証明するには、小学生ならば英検2級以上、中学生以上は準1級以上が望ましいでしょう。
 

 

 

Q. 受験では、英検はどのように役に立ちますか?
 

 

A. 英検を受験校に提出することで推薦枠受験ができる学校、英語試験の難易度として示している学校があります。

例えば、同志社国際高校や国際基督教大学付属高校、茗溪学園高校などの自己推薦入試では英検準1級以上が必要です。

また、渋谷教育学園渋谷中学校は当日の英語試験が英検準1から1級程度の内容と示されています。

このほかに、取得級によって、入試時に加点する学校や生徒の英検資格の級に応じて英語の科目単位として認めてくれる学校もあります。

詳細は各学校、または www.eiken.or.jp でご確認ください。
 

 

 

Q. 帰国子女受験でTOEFLが必要なのはどんな場合ですか?
 

 

A. 中学・高校受験の場合、TOEFLの点数を重要参考資料とする学校があります。

特に、帰国子女受け入れを熱心に行う学校にその傾向が強いので、それらの学校へ入学・編入受験の可能性がある場合は受験しておくといいでしょう。

大学受験の場合、TOEFLスコアの提出を義務付ける大学が多くあります。

スコア提出義務のない大学でも、スコアから英語力を見て合格圏内かを検討することもできます。

また、スコア提出義務はないものの、入試本番の英語テストがTOEFL形式になっている場合も多いので、帰国子女枠で日本の大学を受験する場合には、TOEFLに向けて勉強しておくことをお勧めいたします。
 

 

 

Q. 公式 TOEFLが変わったと聞いたのですが、本当ですか?
 

 

A. これまで公式TOEFLとして存在していた PBT TOEFL から iBT TOEFL (Listening / Reading / Writing / Speaking合計120点満点) への正式な移行が始まりました。

iBT TOEFL はコンピューターを使った受験で、日本人にとっては苦手なセクションが多く、練習なしで高得点を獲得することはなかなか難しいようです。

特に、「会話や講義を聞き取った上で要約して話す」「英文を読んで、その内容に関連したレクチャーを聞き、要約を1分以内にまとめて話す」など、読む力と聞く力を融合した上で、瞬時に口頭で表現する力も必要になります。
 

 

 

Q. 英検と TOEFL のどちらを選んで受験するのが良いですか?
 

 

A. お子さんの状況によりますが、比較的日本語の強いお子さんであれば、TOEFLより英検の方が良い成績が出る場合があります。

しかし、英検は合格・不合格の形での成績のため、合格ラインを大きく上回った生徒と合格ラインぎりぎりの生徒との英語力の違いを示すことはできません。

これに対して、分野ごとに点数が細かく出る TOEFL は本人の英語力がより詳しく証明されることになります。

最善の策は両方を英語力証明として準備し、成績や状況によって両方を提出することでしょう。

なお、帰国子女枠で大学受験をする予定の生徒は TOEFL を受験するといいでしょう。

育英セミナー・サンディエゴ校では英検・TOEFL対策クラスを開講しています。

お問い合わせは This email address is being protected from spambots. You need JavaScript enabled to view it. または ☎858-674-9866まで。


(2012年8月16日号掲載)

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