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吉原 今日子

yoshihara face米国カリフォルニア州弁護士

USDにて経営学修士(MBA)を取得。
その後、法学博士(JD)を取得。

会社の経営、組織体系、人材の重要性を常に念頭に置いた法的アドバイスを行います。カリフォルニア州弁護士会、米国移民法弁護士会所属。

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レストラン経営者が 取得できるビザは?

       

Q 私は日本で数軒のレストランを経営しており、アメリカへの出店を考えています。

まずビザを取らなければいけないと思っているのですが、どのビザが取得可能でしょうか。

 

 

A あなたの場合、Lビザ、Eビザの両方が考えられます。

L-ビザ

L-1ビザは、日本にある会社からアメリカ国内にある子会社に派遣されるためのビザです。

L-1ビザを取得するためには日本の会社がアメリカの会社の50%以上を保有していなければなりません。

または、日本の会社の株主が直接的、あるいは、間接的にアメリカの会社を保有していなければなりません。

また、申請者が申請前の3年間のうち少なくとも1年間以上、日本の会社で管理職者、あるいは、特殊技能者として働いていなければなりません。

 

E-ビザ

Eビザは、アメリカとの通商条約が結ばれている国 (日本はこの中に含まれています) の国籍を持つ会社が、その国とアメリカとの間で、投資、あるいは貿易を行う際に発行されるビザです。  

Eビザを取得するには、スポンサーとなる会社の株式の50%以上を日本人あるいは日本の会社が所有していること、及び、その会社が日本との間で投資、あるいは貿易業務を行っていることが主な条件となります。

 

メリットとデメリット  

L-1とE-1の違いは、まず、ビザを取得できるのは、Lビザの場合、どの国の国籍を持つ人であっても、日本にある親会社で申請の過去3年のうち、少なくとも1年以上管理職者として就労していれば、Lビザの発行を受けることができますが、Eビザの場合は日本の国籍を持つ人に限られます。  

次に、審査される機関についてですが、Lは必ずアメリカの移民局の許可を必要とするのに対し、Eは日本のアメリカ大使館・領事館で審査されます (ステータス変更のみの場合を除いて)。

Lの場合、Premium Processing (1,225ドルの追加料金を支払うことにより申請を早める方法) を用いて、15日間で結果が出るのに対し、Eはアメリカ大使館で、新規の会社としての登録を含めて最低6週間以上かかります。  

また、新規のLビザ取得の場合は通常1年しか許可が出ないのに対し、Eビザは5年間有効となります。

なお、 Lは延長を含めて7年 (特殊技能者の場合は5年) までに対し、Eの延長には制限がありません。  

最も重要なことは、どちらのビザを選ぶべきかという判断です。(もちろん、専門の弁護士に相談されることをお勧めしますが、)

Lビザを申請するには、日本の会社の年商が約1億円以上、従業員が10人以上必要であると言えます。Lビザの場合、資本金は必要ですが、Eビザのように申請時においてその資本金を使っている必要はありません。  

E-1ビザの場合、日米間の貿易額が約150万ドル以上あることが必要です。

E-2ビザを取得するには、一般に20万ドル以上の投資が必要とされます。

また、投資家本人以外がその会社の管理職としてビザを申請する場合は、約40万ドル以上の投資額が必要です。

E–2ビザを取得するためには、投資が Active なものであることを証明するために、実際に会社をこちらで始めるために必要額を投資額の中から使う必要があります。

Lビザは日本の会社の規模を問われるのに対し、Eビザはどれくらいの貿易、投資をしたかによって、ビザが認可されるか否かが決まります。  

従って、これらのビザの選択の際には、日本の会社の規模、貿易額、投資額のどれが一番強いかを考慮に入れて決めるのが良いでしょう。

 

 

この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものです。各ケースのアドバイスは必ず弁護士及び専門機関にご相談下さい。

(2015年4月16日号掲載)

     

 

 

 

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