オバマケアの光と影(2014.4.16)

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ishiwada_top.jpg石和田 貴光

保険エージェント

兵庫県神戸市出身。大学 卒業後、新聞社系出版社にて教育広報部、営業企画部に所属。2001年8月25日に渡米。ロサンゼルス、サンディエゴの出版社にて営業部に所属後、 2005年10月にブルーストーン保険エージェンシーを設立。現在はサンディエゴと、ダウンタウンLAの2拠点より、健康保険、生命保険、各種年金プラン に関するコンサルテーションを提供。2009年1月より社名を「Ishiwada Insurance Agency」に変更。趣味はランニング、テニスとゴルフ。

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オバマケアの光と影

       

 

今年の1月1日より、医療改革 (通称:オバマケア) が本格的に始動しました。

 

 

医療保険関係の仕事に従事する人のみならず、各クリニックや病院など、現場の最前線で仕事をされる方々は、昨年末から現在に至るまで、多忙を極めたはずです。

 

 

この改革により、誰もが希望する医療保険のプランに申請を行えば、確実に加入できるという仕組みが確立されました。

 

 

同時に、様々な改正に伴い、今までのようにいつでも医療保険に申請できましたが、Open Enrollment (申請できる期間) 以外は、(特別な理由が無い限り) 医療保険に申請できなくなるといったルールが施行されました。

(2014年度のOpen Enrollment は1月1日〜3月31日でした。次の申請できる期間は、10月半ばから年度末になる見込みです。)

 

 

 

とても重要なルール改正ですが、いまだそのルール改正に気付いていない未加入者も沢山おられる点が懸念されます。

 

 

 

未加入者の大半は、「医療保険の義務化」に気付いていない場合や、「加入申請方法の複雑さに嫌気がさした」 であったり、「政府系医療保険の対応に不満」 があるなど、根底には様々な事情や理由があるようです。

 

 

 

事業主の方に向けた「Health Insurance Mandate」 (団体向け医療保険のベネフィット提供の義務化) は2016年1月1日まで延長となりました。Small Business のお店や会社で、50人〜99人の Full Time の方が対象となります。

 

 

この Small Business に向けた医療保険の義務化は、本来は2014年1月からでしたが、1年間の延長が決まり、今回2度目の延長となりました。 

 

 

2016年には大統領が入れ替わっている可能性が高い今、果たして本当にこの法案が走るのか目が離せません。

 

 

 

想定外を想定する

 

 

暮らしていくことは、お金がかかることに直結していきます。

 

ですから、お金のことを考えることは、暮らしの基盤を固めるために、どなた様にも必要不可欠な課題となります。

 

しかし、いつもお金のことばかり考えていると疲れてしまいます。

ですので、最低限、「実際に起こったら困る事態」 については考えておきましょう。

 

 

例えば、① 思いがけない出費、② 万が一のケガ、③ 老後について、それぞれ考えてみましょう。

 

 

思いがけない出費:様々な事態が想定されますが、こんな時に一番役立つのが、ずばり「キャッシュ」 です。単純に、収入から出て行く固定の支出を差し引いた「自由に使えるお金」の比率を高める努力が必要です。一番手軽で、すぐにできそうですが、明確な目的や、強い意思が無いと「キャッシュ」を貯め続けることは至難の業です。

 

 

 

万が一のケガ:やはりご自身の予算に合った医療保険を持つことが前提です。同時に、信頼できる主治医の先生 (Primary doctor) を見つけておくことで、万が一の際に、専門医を紹介してもらうなどのメリットが生じます。急なケガの場合、夜間という場合もありますので、24時間対応をしてくれるER (緊急病棟) の場所も把握しておくとよいでしょう。

 

 

 

老後について:まずは、ソーシャルセキュリティー(公的年金) のベネフィットの基本内容を把握します。退職年金として、老後の生活資金として受給できる以外に、65歳以上か身障者向けに提供されるメディケアと呼ばれる医療保険としてのベネフィット、その他、身体障害となった場合の障害給付や、残された遺族への給付金としてのベネフィットが含まれます。これらのベネフィットだけではまかない切れない費用を、各種プランナーと共に考え、できることからコツコツと実施することが大切です。 

(2014年4月16日号掲載)

     

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