Friday, 12 July 2024

Immigration Law 移民法豆知識

ビデオ面接 (2017.1.16)

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ishinabe_face.gif石鍋 賢子

米国カリフォルニア州弁護士

上智大学外国語学部英語学科出身。ビジネス系の移民法専門弁護士として20 年の経験を持つ。グレイ・ケリー・ウェア&フリーデンリッチ、ララビー&アソシエーツ等法律事務所勤務を経て、独立し、事務所設立。

米国弁護士会(ABA)、サンディエゴ弁護士会(SDCBA), 米国移民法弁護士会(AILA) 会員。サンディエゴ在住19 年。

 ご質問、ご連絡はこちらまで

 

 

 
 
       
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ビデオ面接

       
 

Q 国際結婚で永住権の申請をしています。

 

アジャストメント・オブ・ステータスの申し込みを提出して、指紋採取を既に行いました。

 

先日、面接通知が届き、ビデオカメラで面接が収録されると書いてあります。

 

どのように対処したらよいでしょうか。

 

 

 

A 通常、アジャストメントに関する面接は、申請者と受益者同席で行われ、所要時間は約20~30分くらいです。

 

面接の目的は本人確認と、申請内容の確認、及び提出書類がオリジナルのコピーであることの確認などです。

 

ですが、場合によっては面接がビデオ撮影されることがあります。

 

通常の場合であれば、当事者が手続きを行ってもこなせるかもしれませんが、ビデオ面接が指定されている場合は、できれば代理人弁護士にサポートを求めることをお勧めします。

 

国際結婚による永住権申請に関しては、スポンサーまたは受益者自身の経済力、犯罪歴の有無なども審査されますが、偽装結婚でないかという要素が影響します。

 

関連書類により、結婚が見せかけや、永住権取得目的でない、通常の婚姻関係であることが明らかである場合もありますが、ケースによっては、ユニークな事情により、疑いを持たれる場合があります。

 

原因として考えられるのは、二人が別居のままであること(単身赴任の場合もありますが)、口座が別々など、金銭的な協力関係が全くない(諸理由により必ずしも共同名義を作らない人もいますが)、二人の背景が全く違いすぎる、あるいは共通点が全くない、出会いから結婚までの期間が短すぎる、年齢差が大きい、スポンサーが高齢、文化的に相容れないと思われる組み合わせ ―― などです。

 

それが必ずしも偽装でないかもしれませんが、移民局審査官にしてみれば不自然に映ったり、要注意と思われてしまう場合があります。

 

当事者が英語が苦手であっても、通常の婚姻関係であれば、普通の面接では何とか説明がつくかもしれませんが、ビデオ面接の場合は “赤信号” と既に解釈されており、後々の当局側の証拠づくりのためにビデオが撮られるわけですから、それを覆す必要があります。

 

面接はスポンサー、受益者別々で行われ、その後、二人同時で「まとめ」が行われます。頭上にビデオカメラがあって、一切が画像、音声ともに収録されていること、面接内容は証拠として他の手続きで使われる可能性もあること、手続きを辞退したい場合は放棄することが可能であること ―― などが細かく法文を読み上げるように説明され、「怪しいと思ってるよ、いやならどうぞ」と言わんばかりです。

 

それだけでかなりのプレッシャーが感じられたり、犯罪人扱いされているように感じられるかもしれません。

 

各自の面接では、誕生日や結婚記念日をどう過ごしたか、なれそめ、付き合っていた頃のこと、結婚を決めた動機、プロポーズ、先週末は何をした ―― など、生活の日常的なことについても具体的な同じ質問が行われ、審査官は回答を細かくメモします。二人の答えに食い違いがないか、実際に同居しているか、夫婦として不自然なところはないか ―― などが質問の目的です。

 

うっかり勘違いとか、度忘れなどによって二人の答えが違ってしまうことがありますが、質問のタイプ、回答によっては、それが単に間違えたでは許されない場合があります。

 

審査官にとってキーポイントとなるような大事な質問で二人の答えが違っていたものの、審査官が二人に説明を求め、幸い受益者が関連事項についてレシートや写真などを持参していたため、スポンサーの度忘れが判明し、審査官が納得したという危機一髪のケースもあります。

 

ですが、場合によっては、永住権が却下されたケースもあることを聞いています。

 

面接では緊張しないほうがいいですが、事前の周到な準備をお勧めします。

 

 

この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものであり、個々のケースに対する法律のアドバイスではありません。

  (2017年1月16日号掲載)

     

 

 

 

ビザの選択 (2016.9.16)

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ishinabe_face.gif石鍋 賢子

米国カリフォルニア州弁護士

上智大学外国語学部英語学科出身。ビジネス系の移民法専門弁護士として20 年の経験を持つ。グレイ・ケリー・ウェア&フリーデンリッチ、ララビー&アソシエーツ等法律事務所勤務を経て、独立し、事務所設立。

米国弁護士会(ABA)、サンディエゴ弁護士会(SDCBA), 米国移民法弁護士会(AILA) 会員。サンディエゴ在住19 年。

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ビザの選択

       
 

Q 現在の駐在員の交替のため、本社からマネージャーを1人呼びたいと思っています。

最近、ビザを取るのが難しいと聞くのですが、アドバイスをお願いします。

 

 

「最近ビザを取るのが難しい」 というのは大変一般的な表現で、気が付けば20年前からずっと言われており、20年間も「ずっと難しく」なり続けたらどんなに大変なことか、と逆に失笑しますが、一方、移民局のフォームは枚数が増える一方ですし、法律としては変わらないところも多々ありますが、いろいろな面で確かに「難しく」なっているのかもしれません。

さて、ご質問に関して、日本人の駐在員というシナリオでは、通常LビザもしくはEビザが申請されていると思われます。

いずれも長短あります。

  • Eビザ長所:米国法人がマキラドーラ形態でない場合、企業登録がされている企業であれば、後任者の申請は比較的スムーズかもしれず、大使館へ直接予約を取れるので、取得までの時間も比較的短くてすむ。

  • Eビザ短所:米国法人がEビザに関する協定の対象国 (例えば日本) に関連する企業で、ビザ申請者も同一国籍 (例えば日本人)でなければならない、現在有効なEビザ保持者がいなければ企業登録が必要で、6〜8週間程度かかる。大使館、領事館がマキラドーラの企業に懐疑的な印象。一方、Lビザの場合、厳密には、ビザ手続きの前に移民局から請願の承認を得る必要があり、焦点はいかにこのステップをクリアできるかにある。

  • L-1長所 : Eビザのように、大使館の「裁量」に左右されることなく、移民法の理論が適用される。必要に応じてプレミアムプロセス(追加申請料$1,225) の利用が可能(約2週間で審査)。ただし結果の保証ではない。

  • L-1短所:プレミアムプロセスを申し立てると、逆に余計な質問をされるという見方をする人も。また、移民法の保護があるとはいえ、経験上、移民局審査官はそれなりの偏見を持つため、それがマイナスに影響する場合あり。例えば、小企業(米国法人)には否定的で、米国法人の社員数が少ないと、マネージャーとは名ばかりではないかと疑われる。米国法人の存在感、実際の実質的な企業活動も審査される。海外での勤務経験が日本ではなく一部の別の外国の場合、信憑 (ぴょう) 性が問われることも。プレミアムプロセスを行わず、通常審査を申請すれば、審査に約2か月かかり、それでも追加質問が出されることも。返答して承認されればいいですが、それが通らなければ、3〜4か月かけて結局承認が得られない —— ということに。

 

さて、それではどうすればよいかというと、残念ながら明確な答えはなく、まさにケースバイケースの判断が必要です。

 

企業によっては、アメリカビザ取得を断念し、初めからメキシコ赴任に切り替えるという選択をするところも ——。

 

いずれの場合も、初回の却下により門戸が閉ざされるわけではなく、他方のビザ(または請願) で申請してみるとか、場合によっては職務その他の状況を変えて、同じタイプで再度申請することも可能です。

一つ注意していただきたい点は、L-1 「請願」の却下は入国拒否には当たりませんが、Eビザの申請が通らないと「ビザ申請の却下」 に当たるため、ご本人はESTAの対象外となり、 今後、ビザ免除制度での観光・商用短期滞在ができなくなります。

ですが、アメリカへ入国できなくなるのではなく、ビザ免除が使えないだけですので、一手間かかりますが、観光・商用短期滞在用の「B-1・2」のビザを大使館・領事館で発給してもらえば渡米が可能です。(この場合、ビザ免除での滞在期間が90日に限られているのに対し、Bビザでの滞在期間は6か月というメリットもあります)

 

 

この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものであり、個々のケースに対する法律のアドバイスではありません。

  (2016年9月16日号掲載)

     

 

 

 

グローバルエントリー (2016.1.16)

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ishinabe_face.gif石鍋 賢子

米国カリフォルニア州弁護士

上智大学外国語学部英語学科出身。ビジネス系の移民法専門弁護士として20 年の経験を持つ。グレイ・ケリー・ウェア&フリーデンリッチ、ララビー&アソシエーツ等法律事務所勤務を経て、独立し、事務所設立。

米国弁護士会(ABA)、サンディエゴ弁護士会(SDCBA), 米国移民法弁護士会(AILA) 会員。サンディエゴ在住19 年。

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グローバルエントリー

       
 

Q 私は永住権保持者です。

仕事の都合上、海外出張が多いのですが、アメリカへ戻るたびに入国審査の長い列に並ばされ、空港にある 「グローバルエントリー」 の機械を見るにつけ、今度申し込もうと思うのですが、あまり聞かないのでいまいち躊躇しています。

グローバルエントリーについて教えてください。

 

 

これは「信頼される旅行者」 に対し、入国審査を機械により自動化して能率を向上させ、便宜を与えようというものです。

ビザ免除対象者に関して事前渡航認証 (ESTA) がありますが、 ESTAは、米国税関国境保護局 (CBP)のウェブサイトで、オンラインで該当事項を記入して即時に審査結果を得るという比較的手軽な方法です。

それに対して、グローパルエントリーは、そもそも入国審査そのものを動化するものであるため、指紋採取のほか、事前に当局に出向いて面接を受けるなどの手続きが必要になります。

ですが、これまでに交通違反等を除いて、法律違反が全くなければ心配いりません。

リスクの低い、CBPが事前に承認した旅行者として、空港ではカウンターの長い列に並ばずに、設置してある機械にパスポートと指紋を読み取らせて税関申請を行えば、レシートのような紙が発行され、入国審査を通過できます。

 

 

 

Q アメリカでは法律違反はありませんが、以前に日本の税関で問題がありました。申請に通るでしょうか。

 

 

グローバルエントリーは入国審査という、いわば不適切な外国人をスクリーンするための重要なプロセスを自動化するわけですから、その許可条件も幅広く、厳しいものとなっています。

グローバルエントリー該当者としては、本人が低リスクであると立証されることが必要で、その前提として、

刑法上、いかなる有罪歴をも持たず、また係争中の容疑もないこと、② いかなる国でも、関税法、移民法、または農業法上の違反行為がないこと、③ 連邦、州、地方自治体など、いかなる政府当局からも「調査」の対象になっていないこと (調査のタイプについては言及されていない)、④「入国不許可」 の免除申請をしている者を含み、入国禁止でないこと、⑤ その他、CBP当局が規定するところの低リスク条件を満たしていること、

となっています。

ですから、上記のいずれかが欠ける場合、グローバルエントリーは利用できないかもしれませんが、違反等の内容によっては、永住者としての入国資格に影響するものではなく、列に並んで普通に入国審査を受けられます。

 

 

 

Q 面接では何を聞かれるのでしょうか。

 

 

A 書類審査の後は、本人と実際に会って本人確認、関連事項の確認などが必要とされています。

従って、住所、勤務先、家族など基本的な事項の確認が中心ですが、その他経歴について当局側で質問があれば聞かれます。

 

 

 

Q グローバルエントリーに申し込んで、許可されなかったら、永住権も取り消されるのでしょうか。

 

 

A 前述したように、グローバルエントリーは一定の基準を満たしている人に入国審査を簡易化するというものですが、もともと永住者としての入国条件に問題がないのであれば (永住権取得後、犯罪を起こしてしまった、その他)、永住権には影響しません。

 

 

 

Q ちなみに、これは永住権保持者とアメリカ市民に限られているのですか。

 

 

A 両者に加えて、ネザーランド (オランダ) と韓国を対象に同等のプログラムがあり、CBPの協定がある国の人も、一部の特殊なビザ保持者を除いて申請することができます。

 

 

この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものであり、個々のケースに対する法律のアドバイスではありません。

  (2016年1月16日号掲載)

     

 

 

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入国審査でのトラブル対策 (2015.11.16)

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米国カリフォルニア州弁護士

上智大学外国語学部英語学科出身。ビジネス系の移民法専門弁護士として20 年の経験を持つ。グレイ・ケリー・ウェア&フリーデンリッチ、ララビー&アソシエーツ等法律事務所勤務を経て、独立し、事務所設立。

米国弁護士会(ABA)、サンディエゴ弁護士会(SDCBA), 米国移民法弁護士会(AILA) 会員。サンディエゴ在住19 年。

 

 

 
 
       
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入国審査でのトラブル対策

       
 

Q 私は永住権保持者です。

もう何年も前に、DUI (飲酒運転) で取り締まりを受けた経験が一度ありましたが、事故等はなかったので、飲酒運転防止クラス出席、罰金、奉仕作業などで済み、すっかり過去のこととなっていました。

ところが、どうしたことか最近、海外出張後、入国審査のたびに止められ、二次審査へ回され、大変な時間のロス及び心痛を経験しています。

永住権の維持には問題ないはずなのですが困っています。

仕事上、出張の機会が多く、このような状況は大変なストレスです。

どうしたらいいでしょうか。

 

 

A 入国審査は、移民局ではなく、国土安全保障省下にある税関国境保護局 (CBP)が管轄しています。

CBPには独自のデータベースにより、政府各局からの情報が随時追加されているばかりか、テロ対策の方針、情報などにも関与しています。

本来なら入国拒否になる状況でないにもかかわらず、止められ、長時間待たされ、質問され、結局、何もなく放免となるようであれば、① 過去の情報が更新されておらず、現在にも影響する情報という形で残っている、② 何らかの事情で要注意人物と混同されている、③ 単なる入力ミスを含んでデータに不具合がある、などの可能性が考えられます。

 

CBPでは、このような状況に対応するため、TRIP (旅行者救済問い合わせプログラム) という制度を設けています。

"CBP TRIP"で検索するとTRIP公式サイトが出てきます。

 

問題状況を当局に指摘し、訂正・更新してもらう手段ですが、基本的にインターネットでの申請を行うようになっています。

TRIPのサイトには、問題となる典型的な状況が約20項目リストされていますので、該当するもの、近いものを選び、続いて個人情報を入力してください。

その後はスクリーンの表示に従い、本人確認の書類、その他必要に応じて、関連する移民局書類等をスキャンしてメールできます。

申請後にケース番号が発行され、状況が内部調査されることになります。

例えば、質問者の状況では、パスポート、グリーンカードをスキャンし、ケース番号を記載したメールに添付して送信します。

 

 

Q 調査が行われた後、その詳細は教えてくれるのでしょうか。

 

 

Aセキュリティ上の理由で、なぜ当事者が繰り返し二次審査に呼ばれていたのか、必要以上の審査が行われたのか、どのような警告情報がデータベースに表示されていたのか、などは全く明らかにされません。

書類に不備があったり、必要なものが不足していれば、追加提出が必要になるかもしれませんが、面接や窓口出頭を求められるようなことは通常ありません。

また、原因が究明されたところで、どのような対策が取られたかも説明されません。

とはいえ、もし政府側のデータに誤りがあった場合には、訂正もしくは必要事項が追記され、不具合が生じないようにする対策が講じられるようです。

また、場合によっては、必ずしも本人に注意事項がなくても、問題のある人物と名前が一致していた、類似していた、取り違えられた、などの理由で問題が生じていた可能性もあります。

このような場合にも、データベースに必要な追記が行われて、他人と混同されないよう処置が取られるようです。

申請から約4か月後に調査終了通知が届き、具体的な内容は明らかにされないながらも、調査が行われたこと、処置が必要な場合は適宜対応されたこと、などが記載されます。

また、それ以後に旅行をする場合、航空券予約の際に TRIP のケース番号を含めるようアドバイスされます。

質問者の場合も、TRIPへの申請によって事態が解決すると思われます。

 

 

この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものであり、個々のケースに対する法律のアドバイスではありません。
 
  (2015年11月16日号掲載)
       

 

 

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市民権と市民権証書 (2015.9.16)

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米国カリフォルニア州弁護士

上智大学外国語学部英語学科出身。ビジネス系の移民法専門弁護士として20 年の経験を持つ。グレイ・ケリー・ウェア&フリーデンリッチ、ララビー&アソシエーツ等法律事務所勤務を経て、独立し、事務所設立。

米国弁護士会(ABA)、サンディエゴ弁護士会(SDCBA), 米国移民法弁護士会(AILA) 会員。サンディエゴ在住19 年。

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民権と市民権証書

       
 

Q 私は永住権保持者ですが、市民権を取ることを考えています。

ところで、市民権の申請書N-400のほかにN-600というフォームがあることに気付きました。

これは「市民権証書申し込み書」 と書いてあります。市民権を申請するには両方申し込まなければいけないのでしょうか?

それとも、市民権を取得した後で、市民権証書を別に申し込まなければいけないのでしょうか?

N-600は申請料が600ドルと高額なので、ちょっと心配です。

 

 

 

A 一言で言うなら、N-400は市民権を持たない市民権取得の条件を満たす永住者が、一定の手続きを経て新たにアメリカ市民になること、つまり帰化 (naturalization) するための手続きです。

N-600は、すでに法律上市民権を既に持っていると解釈されるべき人が、それを証明する書類が必要である場合に申し込んで発行してもらう、市民権を持っていることの証明書類です。

帰化手続きでは、申請後に指紋採取があり、その後面接を受け、面接時に口頭でアメリカの歴史、政治について所定の質問リストより数問が聞かれます。

また、英語力テストとしては、ごく初歩的 (中学1年生くらいのレベル?) な英語一文の書き取りがあります。

面接で承認されると、後日、集団宣誓式への招待状が届き、連邦裁判官の立会いのもとで宣誓が執り行われ、帰化が成立します。

宣誓当日まで、当事者は市民権取得のための居住条件等を満たしていなければならず、宣誓式の会場入り口でグリーンカードが回収され、宣誓式後、本人の写真とサインの入った市民権証書が配布されます。

この日から、申請者はアメリカ人となります。

一方、アメリカ市民権を生まれながらに持っている場合があります。

よく知られているのは、アメリカで出生した場合です。これは両親の国籍にかかわらず、また両親を通じて他の国籍を持っているかどうかにかかわらず、アメリカ国籍を自動的に持つ (出生地主義) ことになります。他にも、アメリカ国外で生まれたものの出生時からアメリカ人、もしくは出生後、一定の条件が満たされることによって自動的にアメリカ市民になったと解釈される場合があります。

これらには、親の片方がアメリカ人か、どちらがアメリカ人か、両方アメリカ人か、親と現在一緒にアメリカに住んでいるか、親が過去にアメリカに住んでいたか、いつ生まれたか (適用される法律が変わっているので)、現在18歳未満であるか、親が結婚しているかなど、いろいろな要素が影響するので、個々の状況を具体的に当てはめてみなければなりませんが、もし市民とされるのであれば、帰化ではなく、市民権証書を証拠として取り寄せることができます。

ただし、これには帰化手続きと同様、面接を含めて、約1年近くの審査期間が必要となります。

そこで、市民の条件を満たしているのであれば、直接アメリカのパスポートを申し込むという方法もあります。

この場合は通常のパスポート申請料を払えばよく、面接もありませんので、時間と費用の面で大きな節約になります。

とはいえ、申請者自身 (または保護者) が、本人がどのような状況でアメリカ市民になるのかを把握している必要があり、当然ながら、条件を満たしていると立証するための書類をすべて用意し、提出しなければなりません。

さらに、出生時にアメリカ市民であったという場合には、「アメリカ市民の海外出生の領事報告書」という書類を入手できます。

これは出生証明書であり、アメリカ市民権の証明でもありますが、国務省から発行されるものですので、発行にはやはり数か月ほどかかります。

この記事は、参考として一般的な概要をお伝えすることを目的としたものであり、個々のケースに対する法律のアドバイスではありません。

  (2015年9月16日号掲載)

     

 

 

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