麻田 貴平
(株)テイクワン システムズ・サンディエゴ代表
南カリフォルニア大学(USC)卒。
青山会計コンサルタント事務所、太田昭和コンサルタント事務所を経て、2007年よりテイクワン システムズ・サンディエゴ代表。
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AndroidとiPhoneってどう違うの?(1) |
スマートフォンの売り場には様々な端末が並び、携帯電話からの乗り換えを考える人も増えてきました。 その際、多くの人が陥るのが「AndroidとiPhoneってどう違うの?」ということ。 予備知識のない人にとっては、見た目もよく似ているし、どちらを使えばいいのかよく分からないと思います。 実際のところ、AndroidスマートフォンとiPhoneは似て非なるもの。 Android(アンドロイド)スマートフォンはGoogle社のAndroidという基本ソフトを搭載したスマートフォン全般のこと。 Androidは広く公開されているため、様々なメーカーが端末を製造することができます。 一方、iPhoneは Apple社が基本ソフトからハードウェアまで独自に開発した製品。 パソコンでいうところの Android=Windows、iPhone=Macと考えると、その関係性が想像しやすいでしょう。 今回から2回にわたって、端末、アプリ、各種操作、カスタマイズ性、アクセサリーの種類について、AndroidスマートフォンとiPhoneを比較してみたいと思います。
端末の種類を比較 まずは、それぞれがスマートフォンとして一体どのような機能を備えているのか、その違いを比べてみましょう。 ・Androidスマートフォン:不安定な面もあるが、端末が多種多様で選択肢が多い端末の開発に関しては、前述の通り国内外の各メーカーが行っていますが、基本ソフトはGoogle社が開発したAndroidを使用しています。Androidはメーカーがカスタマイズを施して提供することが可能となっており、独自のソフトウェアやハードウェアを搭載できる柔軟性を持っています。 このようにソフトウェア、ハードウェアの違いや、デザイン、防水機能など機種ごとに様々な違いがあることが、Androidスマートフォンの大きな特徴となっています。 不安な点は、機種によって最新版Androidへのアップデートの対応が違うこと。最新版にしなくても、通話やインターネットができなくなるわけではありませんが、アプリによって動作しないものも出てくるため、最新版へアップデートしておくことに越したことはありません。
・iPhone:全世界で統一された端末で選択肢はありませんが、完成度が高くなっています。Apple社特有のスタイリッシュなデザインもここまで人気を集めた要因となっています。開発も行っており、基本ソフトはAppleのiOSが搭載されています。iOSは iPhone 以外にも、音楽プレイヤーの iPod touch やタブレットデバイスのiPadにも採用されています。 iPhoneは全世界でハードウェアの統一がなされているため、Androidスマートフォンのようにハードウェアや搭載機能を自分の用途に合わせて取捨選択することができません。しかし、 OSのアップデートや機能の追加が、現行機種・旧機種を含めて同時に行われます。2012年8月現在、さすがに初代 iPhone では使えないアプリも登場していますが、今後も一定のハードウェアとしての要件を満たした iPhone であれば、アップデートを含むサービスを受け続けられます。
アプリを比較 Androidスマートフォン、iPhone共に、アプリをインストールすることで自分らしいユーザビリティを作り上げることができます。 これは双方共通して言えることで、最もスマートフォンらしさを発揮できる点だと思います。
・Androidスマートフォン:自由に開発できるため、多種多様なアプリが揃っています。Androidスマートフォン用のアプリは、主にGoogle社が運営するAndroidマーケットで提供されています。アプリの総数は2012年8月現在で推定20万超と言われ、ゲームやツール、特定業務に特化しているものなどをインストールできます。Androidは開発者が自由にアプリを販売・配布できることもあり、クオリティが低いアプリや悪意のある “野良アプリ” も存在します。 そういった事実に加えて、スマートフォンブームによりAndroidスマートフォン初心者が加速度的に増えたこともあって、各キャリアやメーカーは、ユーザを保護する観点で、厳選したアプリのみを提供するAndroidマーケットと違った独自のマーケットを用意しています。キャリアのマーケットでは、アプリの購入代金をクレジットカードだけではなく、スマートフォンの利用料金と一緒に支払うこともできますので、興味のある人は一度覗いてみるといいでしょう。
・iPhone:厳しい審査を通過するため、一定の基準を満たしたアプリが用意されています。iPhone用のアプリは基本的にはApple社が提供するApp Storeのみで提供されています。2012年8月の段階で約40万本のアプリが用意され、クレジットカードもしくは iTunes カードと呼ばれるプリペイドカードで購入します。また、アプリを購入して友達に贈るギフトサービスもあります。 App Storeでアプリを販売・配布するには、Apple社の審査を受けて、一定の基準を満たす必要があります。この審査により、セクシー系アプリがほとんどなく、アプリ全体のクオリティも保たれています。それでも、悪意を持ったアプリが審査をすり抜けて、販売・配布されることもあるかも知れませんので100%安全とも言い切れないのが現状です。ただ、Androidスマートフォンよりも優良なアプリが多いのも事実です。
(次号に続く) |
(2012年9月1日号掲載) |