アメリカの医療保険(2012.12.16)

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ishiwada_top.jpg石和田 貴光

保険エージェント

兵庫県神戸市出身。大学 卒業後、新聞社系出版社にて教育広報部、営業企画部に所属。2001年8月25日に渡米。ロサンゼルス、サンディエゴの出版社にて営業部に所属後、 2005年10月にブルーストーン保険エージェンシーを設立。現在はサンディエゴと、ダウンタウンLAの2拠点より、健康保険、生命保険、各種年金プラン に関するコンサルテーションを提供。2009年1月より社名を「Ishiwada Insurance Agency」に変更。趣味はランニング、テニスとゴルフ。

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アメリカの医療保険

最後まで熾烈な戦いを繰り広げた大統領選挙の行方は、大方の予想通り、オバマ氏の勝利となりました。

これにより、自身が実現させた医療改革の礎は盤石の体制を整え、今後はますます、医療保険に対する意識改革が国を挙げて推し進められていくと思われます。

この国が向かう方向性を占う上で、アメリカほど大統領の方針に左右される国はないと思います。

この大国を動かしている一人一人の、国に対する意識レベルがとても高いことを今回の大統領選で改めて感じました。

 

 

年末年始こそ見直しを

アメリカで加入されている医療保険では、個人で加入されている場合でも、政府系、会社などの団体で加入されている場合でも、一般的なプランには Deductible (免責額) や、Out-of-Pocket Limit (Maximum) のルールが含まれています。

各種医療保険のプランごとに設定されている「Deductible / 免責額」 などのルールは1月1日から12月31日までが対象となっています。

日本などから購入してこられる海外旅行者保険では、Start-Date から End-Date までがカバレージの対象となりますが、アメリカの医療保険は全てカレンダーイヤーごと (お正月から大晦日まで) がカバレージの対象となります。

つまり、各種プランごとに定められている自己負担比率などのルールは、年度末で全てリセットされます。

「今年はあまり医療サービスを受けなかったなぁ〜」という方から、「今年はお医者様に沢山お世話になった」という方まで、医療保険のプランを見直すタイミングとしては年度末が最適のタイミングと言えます。

 

 

メリットとデメリットを理解する

プランの変更を検討する場合、保険料がご自身の予算に収まっているか? という点も大切ですが、いざ医療サービスを利用する際の、メリットとデメリットの両面を理解することが先決です。

例えば、割安のプランでも、大きな医療費の発生時に備えられるプランであれば、高い Deductible のリスクを取っても、月額の保険料が節約できます。

少しお財布にゆとりがある方や、医療保険に高い価値をお持ちの方は、多少割高の保険料であっても、通院時に自己負担を少なく抑えられるメリットが得られます。

自営業者や会社経営者の場合は、節税効果と福利厚生といったメリットを活かす上で、団体向けの医療保険をご検討になることをお勧めします。

団体向け医療保険は、経費を計上する上での税控除のメリットが大きいですが、保険料は決して安価ではありません。

各種医療保険のプラン内容や保険料など、それぞれのメリットとデメリットを把握した上で、適切なプランを慎重にご検討なさってください。

 

(2012年12月16日号掲載)

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